ボイストレーナーのお仕事一覧

  • 発声について「相談」は受け付けていますか?

    桜田のレッスンは無料体験レッスンは実施していないため、知人の紹介などから希に「レッスンではなく、相談を受けてほしい」と言う依頼をされる事があります。 原則としてボイストレーニングや歌唱指導について「相談」として無料での提供はお断りする事にしています。 ボイストレーニングを口頭で説明するほど無意味な事はないから 過去に何度か知人の紹介で「相談」と言う名目で時間をお作りした事はありますが、お困りの事を話しとして聞いても、お互い「仮説」を話す事になるので「これほど不毛な時間はないな」と感じた事があります。 「じゃあ、歌ってごらん」と提案し具体案を提案した場合、それは相談ではなくレッスンになってしまうので、提案する事は出来ません。 声を聴いて、トレーニングを提案すれば15分程度でお互い明確になる事を、「仮にこうである場合、こういう提案をする事があります。」 と言う説明では結果的に 「なんか説明なボイストレーナーだな」と思われてしまう事はボイストレーナー自身にとって損以外の何物でもありません。 このような提案をする事自体がプロフェッショナルとして無責任な行動に… 続きはこちら≫

  • 咽頭収縮筋を中心とした喉頭周辺筋への施術

    ボイストレーニングの合間に行うボーカルマッサージがすごく好評です。 僕がロンドンで学んだボーカルマッサージ/ボーカル・マニュアルセラピーは、「喉頭、顎、首、舌」を中心にオイルを使わずに行う手技です。 この全てを行おうとすると50分程度要してしまいますが、喉頭のみにしぼれば約15分程度で施術を終える事が出来ます。 ターゲットの1つとなる筋肉 咽頭収縮筋 咽頭収縮筋は上咽頭収縮筋、中咽頭収縮筋、下咽頭収縮筋の3つに分けられています。 上咽頭収縮筋は喉頭の大分、上に位置するため手は届かず、、、。 実際に手が届く部位では中咽頭収縮筋、下咽頭収縮筋です。 この筋肉が固く硬直している状態ですと喉頭の動きを阻害してしまうため、歌手は「歌いにくい」と感じる事が多いようです。 ※中咽頭収縮筋の図 ※下咽頭収縮筋の図 咽頭収縮筋の起始(Origin)・停止(Insertion)について 【上咽頭収縮筋】 Origin:翼突下顎縫線、蝶形骨棘 Insertion:咽頭縫線 【中咽頭収縮筋】 Origin:舌骨 Insertion:咽頭縫線 【下咽頭収… 続きはこちら≫

  • ベルティングボイスの作り方を解説します。

     今回はVTチームのボイストレーナー向けの研修会の一部、「ベルティングボイスの発声法の訓練の仕方」について解説していきます。 ボイストレーナーの視線からなので「トレーニングの処方の仕方」という意味で書いています。 ベルティング発声とは? ベルティングボイスとは何でしょうか? 高くて力強い大きな地声と考えていただければいいと思います。 ここで定義しておきたいのが「叫び声」と「ベルティング発声」は大きく異なる物と言う事です。 まずは特徴を捉えていきましょう。 Techniqued Belt Voice(技術的なベルト発声)の特徴 ・トランペットのようなクオリティである ・力強く聞こえる ・音量変化が可能 ・美しい音色 ・繰り返し発声が可能 ・多くのボイストレーナーが好む声 Yelling voice(叫び声)の特徴 ・最も大きな声 ・音量の変化を起こせない(大きいのみ) ・美しい音色ではない ・ハイラリンクス ・サスティーン(音を伸ばすこと)は、ほぼ不可能 ・怪我しやすい(声帯出血、ポリープ、声帯結節など) ・多くのボイストレーナーが好まない声… 続きはこちら≫

  • オーディションでの音域の欄。あなたはどう書く?

    ミュージカルのオーディション等で良く書かれている「音域を書く欄」。 「どの様に書けばいいのですか?」 とかなりの頻度で質問を受けます。 この質問。本気でお答えしようとすると非常に難しいのです。 なぜ音域を書く程度の事が難しいのか? あるミュージカル女優さんのホームページのプロフィールに書かれた音域は以下の通りです。 E3からG6まで。 これを鍵盤上で表すとこんな感じです。 3オクターブ以上ですので、めちゃくちゃ広い音域になります。 ここで生まれてくる疑問は 「実際に歌唱に耐えられる音色で歌える音域なの?」ですし 「どの音楽ジャンルでその音域を使えるの?」もありますし、 「これに書かれた音域で声を伸ばす事もできるの?」も出ますし、 「1曲でその3オクターブを縦横無尽に動き回れるの?」 これらです。 この女優さんが声楽曲を歌うソプラノでしたらE3の音をだす事はほぼありません。 ましてやG6でベルティングなんて出来るわけもありません。(笑) ここで重要になるのが歌う音楽のスタイルやジャンル、音形、諸々の条件にによって声の出し方… 続きはこちら≫

  • ライブ当日のボイストレーナーの仕事とは

    ボイストレーナーの仕事の多くはスタジオでのレッスンとなりますが、ライブ会場やテレビ収録の現場まで伺い、アーティストの声を整える事もあります。 当日リハーサル前のウォーミングアップ ウォーミングアップの場所はアーティストによって異なります。 ボイストレーナーの部屋を専用に充ててくれる事もありますし、アーティストの楽屋で行う事もあります。 GENERATIONSのライブツアーに帯同した際はボイストレーナーの部屋が用意されていました。 「昨日はよく寝れた?」「疲れ残ってない?」等なんて事のない会話からその日の健康状態のチェックや話し声を聴き、その日の声の状態をチェックしていきます。 この時点での声の出方は、後のリハーサルから本番に向けての声のチューニングの仕方に影響が出ますので、慎重に聴き分けます。 チェック項目は ・話し声の低さ、高さ ・話し声にかすれはないか? ・歌い声(地声)の音程はフラット傾向にないか? ・歌い声(地声)のツヤ、響きは良いか? ・裏声が直ちに出せるか? 極端な場合、この中のチェック項目で、、。 「話し声が低く、かすれ… 続きはこちら≫

  • リハーサル時にボイストレーナーは何をするのか?

    ボイストレーナーのレッスンスタジオ以外での「現場仕事」と言ってもあまりピンと来ないかもしれません。 僕の場合も先輩ボイストレーナーの仕事に付きそって、ライブやレコーディングに行って勉強した経験もありません。 今日ここに書く事は、桜田ヒロキが「こんな事をやったら喜んでもらえるだろうな」と言う事をやっていった結果、仕事として成り立っていった事の紹介となります。 ウォーミングアップ&喉周りのストレッチ 「本番前のウォーミングアップ方法」で書いたのでこちらをご覧下さい。 リハーサル前にボーカル・ウォーミングアップをに行います。 この後に待つモニターチェックで声が本番に近い状態で仕上がっている事が重要です。 ウォーミングアップをする事、ウォーミングアップの仕方に寄って歌声は変わりますし、それはアーティスト本人の歌いやすさにも大きく関わります。 ※ライブのモニター環境とは、客席向けに作られた音響(カッコよい音優先)ではなく、アーティスト本人が歌いやすさを最優先した設定で作られた音です。 モニターチェックの対応 現在のライブでは、多くのアーティストがインイヤーモニ… 続きはこちら≫

  • ライブ、レコーディング前のボイス・ウォーミングアップでは何をするか?

    歌っている方であれば歌唱において、ウォーミングアップを行う事がとても重要な事はご存じの通りでしょう。 オーストラリアのある学者によって行われた実験では歌手がウォーミングアップ前、そしてウォーミングアップ(25分間)後の歌唱(8小節)の評価を行いました。 評価項目は ・声の甘さ ・明るさ ・喉に感じるストレス ・ビブラート ・歌唱クオリティ ・トーンクオリティ(声色) ・発声技術における集中力 ・自信の有無 ・声の響き ・シンガーの内に感じる安心感・安定感 ・声から聞こえる不安感 ・声から聞こえる疲労感 など多岐にわたる項目を歌手本人6名。そして専門家8名の耳で確認すると言う方法で行いました。 結果は予想通り、全ての項目で歌手自身、専門家すべての評価がウォーミングアップ後に大きく向上しました。 この実験自体は歌手や専門家の知覚で行われましたが、この研究の全てに関わった人がウォーミングアップ後の歌唱評価が向上したのは、、、 まぁ当然と言えば当然ですね。(笑) では桜田ヒロキはプロフェッショナルの歌手のライブ会場やレコーディングスタジ… 続きはこちら≫

  • アーティスト・ミュージシャン・アマチュア ボイストレーニングや歌唱指導の違いは?

    僕は日々、プロアーティスト、ミュージシャン、俳優、アマチュアシンガーの方を教えています。 それぞれの特性や歌唱の教え方にどんな違いがあるのかを客観的に考えてみようと思います。 アーティスト ここでは既にプロとして社会から認知されているアーティストとします。 楽曲の歌唱音域 意図をしていなければ、大体常に同じ音域を歌う事が多い 声色 アーティストとしてのシグネチャー・サウンドが確率している場合、その声色を返る事はあまりない レッスンで要求される事 ライブパフォーマンスであれば、まず「音程を安定させて欲しい」はアーティスト本人、事務所からも言われます。 出すのが辛い音域を安定させて欲しいと言った要望も言われます。 レッスンで行う事 ・極力、安全で「声帯出血」と言った怪我のリスクを極力抑えるように発声時の喉頭のリラクゼーションを行います。 必要であれば、喉周りや舌骨周りのストレッチを行います。 ・音程の安定のために必要な発声トレーニングを行います。 ・音域の拡張が可能な場合、積極的に行って行きます。 それにより、現在まで… 続きはこちら≫

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