女性の地声のバリエーションはいくつもあります

声と言うものはトレーニング次第で軟体動物のように変幻自在になります。動画の歌手のようにスキルの高いシンガーになればなるほど、歌声の種類が自分の中にいくつも出来ます。

トレーニングメニュー

  • ご本人は「三日月」を歌っている時に「息が続かない」「高音部で力が入ってしまう」と申告
  • 桜田ヒロキは1曲目の「宿命」。2曲目の「三日月」の地声の発声の違いに着目
  • 高音部から歌い始め〜低音部にドッシリ着地を意識
  • それによって高音部で息漏れを少なく軽やかに。低音では地声を優勢にドッシリと発声させる状態を作る
  • 共鳴の最適化のため、二重母音を多く使います。

桜田ヒロキのコメント

動画内のようにスキルの高い歌手は1つの音程、1つの母音であっても色々な出し方が出来ます。

それが表現力であり、素晴らしい事なのですが、自分にとって「出しにくい出し方」を選択してしまう事もあります。
具体的には、地声であってもドッシリと出した豊かな音色。少し音量を抑えた軽やかな音色。

この使い分けを意識付けする事によって、声色と出しやすさのバランスを自分で探していける事を目指してレッスンを行っていきます。

ドッシリと出した豊かな音色のリスクは「地声が重くなり、苦しくなりやすい。音程が下がりやすい」です。
少し音量を抑えた軽やかな音色のリスクは「息漏れしやすく、長いフレーズが難しくなりやすい」「音程が定まりづらくなる」です。

もちろんこれを意識して、多くの楽曲をこなしている方が、自分の中のデータ量が増えますので、対応能力が高くなっていきます。
また男性曲を女性がカバーする際の注意点として、男性が歌っているそのままの印象で歌うのではなく、自分にとって自然な発声が出来る地声の使い方をよく考える事がとても重要になります。

もちろん動画内で行った修正が必ずしも正解ではないので、ご自分のキャラクターに合わせて声の出し方を組み立てると良いと思います。

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