高音の地声やベルトを出す前のウォーミングアップ方法を大公開!

「ベルティングの練習する前に、どんなエクササイズってどんな練習をしたら良いの?」
そんなあなたのために、2オクターヴを使うボイトレメニューをご紹介していきたいと思います!

解説のポイント

  • 朝ウォーミングアップする場合は、起床してから2時間くらいは間を開けるようにする
  • 朝のウォーミングアップには、ストローエクササイズの『グライディング』発声法をする
  • ベルトの練習前には、地声からファルセットに向かう発声法をする
  • 顎を開けたままで、過度に動かすような事がないようにする
  • 地声の始まりの音は、自分が快適だと感じる低い音からスタートする
  • 音が下降する時に、ガクンと落ちてしまう人は、スライドダウンする
  • スライドダウンが慣れてきたら、1オクターヴで行う
  • 1オクターヴが慣れてきたら2オクターヴまで範囲を広げる

桜田ヒロキのコメント

朝のウォーミングアップには、グライディングを使ったストローエクササイズがあります。

①上から下に音程を下げていく方法
②下から上に上がっていく方法

などの2つがあります。

これらは、小さな音でエクササイズが出来るため、アパートやマンションに住まれている方にも、非常に良いエクササイズ法なのでおすすめです!

そして、これから高音の地声やベルトを出したい人は、それをする前に、裏声を使った練習から始めることを推奨してます。
地声の声帯は、下から合わさるのですが、これだと合わさる面積がとても大きく、速く動かす(=高い声を出す)のはなかなか難しいです。

それに対して、裏声(ファルセット)の場合は、上から合わさるので速く動かすことが出来るといったメリットがあります。
これらの練習方法としては、
『ドレミレドレミレド(地声)→(ブレス)→2オクターヴ上の音から下りていく(ファルセット)』
地声から始める時は、自分にとって快適な所から出せる低い音からスタートすることがポイントです。

《男性の場合》
声の高めの人はC3→C5まで
または声域が低くも高くもない人は、A2→A4までを行う

《女性の場合》
声の低い人はF3からF5
声の高い人はG3→G5、またはA3→A5

これらを行う時のポイントは、顎の過度な振りすぎないようにする事です。
なぜなら、共鳴空間を響かせているのに、空間の形を大きく変形させるようなことをすると、良い響きのところを維持するのが難しくなるからです。

そして、2オクターヴ上の音を出す際は、顎を開けてから入るようにしましょう。
2オクターヴはピッチを取る事自体がとても難しいと思います。
その反面、地声やベルト練習をする前の練習として取り入れるのは、かなり効果的です。

是非練習メニューに取り入れてやってみてくださいね!
余談ですが、”イ母音の高い音”を、口の開いた状態で発音するのは、非常に難しいスキルです。
しかし、これは歌唱にとって非常に重要なスキルですので、身に付けておくべきだと思ってます。
これらについては、今後お話していければと思ってますので楽しみにしておいてくださいね!

RECOMMEND
関連動画

歌い出すと声が震えてしまう!改善したい。

声帯炎を患った後「声帯炎は治ったけど歌う時に声が震えるようになった」と言うクライアント様のケースを解説します。

WATCH MORE

鼻声の解決ボイストレーニング

鼻声の特性を理解すれば、それを解決するための対策も可能になります。
この動画では鼻声の解決用のボイストレーニングを公開します。

WATCH MORE

ビブラートや、フェイクが苦手。棒うたいになってしまう方に必要なエクササイズを紹介します

ボイストレーナーは低音〜高音まで無理なく発声する事、豊かな音色、声の柔軟性をトレーニングするために、その声に最も適した最も声門下圧を作る事を目指します。

WATCH MORE

ビブラートを作るためにはどうすれば良いの?簡単なエクササイズ方法をご紹介!

「ビブラートを出せるようになりたいけど、どんな練習をすればいいかわからない・・・」
そんなあなたのために、”ビブラートの感覚”を養うためのエクササイズ方法をご紹介していきます!

WATCH MORE

リズム感を強化してもっとカッコよく歌いたい!

R&Bを歌いたいのだけど、キレがなく、なんとなくまったりしてしまうと言うのが悩みのクライアント様のケースを解説します。

WATCH MORE

歌うと喉の緊張をすごく感じる。リラックス方法を知りたい

歌うと喉の疲労が激しいわりに、大きな声が出しにくいというクライアント様に過緊張とは何か?改善は何か?を解説していきます

WATCH MORE

最新記事

男性歌手必見!男声の加齢による変化とは?

男性の声の加齢変化:掠れと高音化の科学的背景 声は年齢を最も顕著に映しだす 歌声は「楽器としての身体」の機能がそのまま現れるため、加齢の影響がきわめて明確に可聴化されます。 特に男性においては、声帯筋の萎縮、甲状軟骨の骨 […]

加齢と声の関係:歌手にとって避けて通れない課題を考える

加齢と声の関係:歌手にとって避けて通れない課題(第1回 イントロダクション) はじめに―声は「年齢を映す鏡」 人の身体は年齢とともに変化していきます。顔にしわが増えたり、筋力や持久力が落ちたりするのと同じように、声もまた […]

ボイストレーニングと運動学習(シリーズの目次)

第9話:運動学習の統合編 ― ボイストレーニングに理論を活かす ここまで8話にわたり、歌唱を「運動学習」という視点から掘り下げてきました。 発声は単なる音楽的なスキルではなく、身体と脳が協働して磨き上げる高度な運動技能で […]

記事をもっと見る
レッスンを予約する