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声の疲労、その正体は筋肉疲労だけじゃない!
多くの歌手やボイストレーナーは「声の疲労=筋肉の疲れ」と考えがち。 「筋トレの超回復のように、適度に声を痛めつければ強くなる」というのは誤解です。 声の疲労の本当の原因 声帯は発声中に毎秒100回。テナーの高音では500回、ソプラノの高音では1000回以上も振動しています。 その時に生じる最大の負担は、筋肉の疲れだけではなく、声帯粘膜同士の摩擦です。 この摩擦が強くなると、 ・粘膜内で熱が発生 ・微細な損傷 ・摩擦熱を下げるために組織内の水分移動による浮腫 が起こります。 歌唱と話し声と比べる16倍以上の摩擦熱が生じる事も 特に高音や大音量で歌うと、エネルギー損失は急増します。 1オクターブ上がるごとに摩擦熱は4倍、2オクターブで16倍にもなると言われています。 これが声質の劣化や音域制限の大きな原因です。 なぜ「超回復」理論が声には通用しないのか? 筋肉は損傷後の回復で強くなりますが、声帯の粘膜は同じ構造ではありません。 過剰な摩擦で粘膜が硬化・線維化すると、柔軟性が失われます。 声帯はトレーニングでは「傷つけない」ことが前提にな… 続きはこちら≫