-
なんでこんなに声を自由自在にコントロールできるの?松浦航大くんの声の器質について
- 2022.06.20
- 歌手のための音声学
松浦航大くんがまだ若き日に何度かレッスンを受けてくれていたのでカルテを探したところ、Great Dramatic Tenorと書いてありました。 Great:素晴らしい、Dramatic Tenor:声の低めの声種 Dramatic TenorかBaritoneで男性の中低音の声種を指していて、本当に声が豊かだという印象を受けたかと思います。 ではなぜ高い声がこんなにも出るのか、なぜこんな声色がコントロールできるのかと疑問に思うかと思いますので、器質的な大きい要因について説明していきます。 松浦航大くんの声の特徴 では彼の特徴を見ていきましょう。 彼は非常に首が長いですね。 首の長い人は声道(声帯から唇までの距離)が長くなります。 声道が短ければ短いほど軽やかで高い声を増幅するのに向いている共鳴腔になります。 それから彼は背も高く体が大きいですね。なので体が大きい分、声帯も一般より長い可能性があると考えられます。 従って声帯が長いと低い音を鳴らすのが得意な可能性があるということになります。 そして彼は首が長く咽頭の位置が上の方にあります。高い位置にある… 続きはこちら≫
-
松浦航大「フィラメント」解析〜後半〜
- 2022.06.10
- 歌手のための音声学
今日はものまねで非常に有名になった松浦航大君の「26人のものまねで1曲のオリジナルを歌う」と言う偉業を果たした楽曲「フィラメント」を使わせていただき、各アーティストの声色の特徴を解説していきます。 声色の特徴、歌い方の技術など参考にすべき技術満載ですので、ぜひ一緒に分析して、マネしてみてくださいね! 米津玄師さん、川崎鷹也さん、ジェジュンさん、スキマスイッチ大橋卓弥さんの声色と歌唱技術を解説していきます! 米津玄師さんの声の分析 ・喉頭の位置→真ん中 ・顎の開き方→中間 ・唇の開き方→横に広い ・軟口蓋の位置→高い ・鼻声母音→使わず ・母音のとらえ方→[a] ・声門閉鎖→強い&弱い(使い分けている) ・息の混ぜ方→少ない&多い(使い分けている) 喉頭の位置は比較的真ん中にいて、米津さんはニュートラルなサウンドなのではないかと思います。 航大くんの口の動きに注目すると横に開いているため、桜井さんほどは喉を上げないようにしつつも唇を横に開くことによって、まろやかさ・太さ・明るさを再現しているのではないかと思います。 特徴的なのが声門閉鎖が非常に強い… 続きはこちら≫