2025年 09月 28日 の記事一覧

  • 高音の地声って何で難しいの?第6話 声門閉鎖と声帯疲労

    第6話:声門閉鎖と声帯疲労 ― 強すぎても弱すぎても起こるリスク 歌手や俳優にとって、声帯の疲労(vocal fatigue)は日常的な問題です。 「高音を繰り返した後に声が出にくくなる」「リハーサルの翌日は声が重く感じる」といった経験は、多くの現場で共有されています。 一般的には「閉鎖が強すぎる=押し声が疲れの原因」と認識されがちですが、実はその逆、「閉鎖が弱い状態」でも疲労は起こります。 つまり、声門閉鎖が強すぎても弱すぎても声帯疲労を引き起こすリスクがあるということです。 本記事では、この二方向のリスクを研究と実践の両面から整理し、ボイストレーニングの現場でどう活かせるかを考えます。 声帯疲労とは何か 声帯疲労(vocal fatigue)は、Hunter & Titze(2009)によると「声の産出効率が低下し、努力感や違和感を伴う状態」と定義されます。 これは単なる「疲れた感じ」ではなく、実際に声帯組織や内喉頭筋が負荷を受け、回復に時間がかかる生理的現象です。 [caption id="attachment_2030" align="alignc… 続きはこちら≫

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