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ビブラートの科学3 – スタイルと表現で使い分けるビブラートの技術
第3章 スタイルと表現で使い分けるビブラートの技術 前章 ビブラートのトレーニング方法で述べたように、自然なビブラートは身体の協調によって「現れる」ものです。 しかし、音楽表現の中では、その揺れをどのように“使うか”“使わないか”という選択が求められます。 ビブラートは単なるテクニックではなく、スタイルや感情の一部としてコントロールされる表現要素です。 この章では、クラシックとCCM(Contemporary Commercial Music)におけるビブラートの使われ方の違い、フレーズ末尾での変化、ミックスボイスでの安定性などを中心に、ビブラートを意図的にデザインする方法を解説します。 自然な揺れを「制御」する段階へ 前章 ビブラートのトレーニング方法でのトレーニングを経て、ビブラートが自然に発生するようになった段階では、次に「その揺れをどのように使うか」を考える必要があります。 ここで大切なのは、“自然発生したビブラートを止めたり変化させたりする”ことは、無理に揺らすよりも難しいという点です。 僕の師匠の一人、セス・リッグスもエクササ… 続きはこちら≫