2026年 02月 の記事一覧

  • なぜ「アーティストの声」は魅力的なのか?- 母音で読み解く「良い歌声」の秘密

    なぜアーティスト声は魅力的なのか? 良い歌声とそうでもない歌声はどこに差があるのでしょう? 同じ「あ〜」と歌っているはずなのに、歌声は人によってまったく違って聞こえますよね? 楽譜も歌詞も同じ、音程も同じ。それでも、アーティストの声を聴いた瞬間に「あ、この人の歌声だ」と分かることがあります。 一方で、「音は合っているのに、なぜか上手く聴こえない」と感じる歌もあります。 この違いは、どうやら感覚や好みの問題だけではないようです。 音声学や歌唱研究の視点から整理していくと、その大きな要因の一つが「母音の扱われ方」にあることが見えてきます。 母音は、僕たちが思っている以上に幅が広く、そして歌唱においては極めて重要な役割を果たしています。 「あ」母音は一つではない── 声道(共鳴腔)が変われば、無数の「あ」が生まれる 一般的に、日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つだと教えられます。しかし、音響的に見ると、「あ」という母音は決して一つの固定された音ではありません。 母音の音色は、声帯で生まれた音が声道を通ることで形成されます。 この声道の形は、喉頭の位… 続きはこちら≫

  • こんな時は休める? SOVTでリハビリする?チェックリスト

    第3話 SOVTを使うべきか、声を休めるべきか ― 状態判断のための簡易チェックリスト ― 第1話 SOVTで出来る事と出来ない事を考えてみよう!、 第2話 こんな時はSOVTですらやったらダメ! では、SOVT(Semi-Occluded Vocal Tract)が万能な練習方法ではなく、声の健康状態によっては有効に働かない場合があることを説明してきました。 特に、炎症や浮腫がある状態では、SOVTが声帯振動を助けるどころか、条件によっては逆に不利に働く可能性がある、という点を整理しました。 では実際に、今の自分の声の状態では、SOVTを使うべきなのでしょうか。それとも、声を休めることを優先すべきなのでしょうか? 今回の第3話では、その判断の目安となる簡易チェックリストを提示します。 このチェックリストは、診断を目的としたものではありません。 あくまで、今が「トレーニングのフェーズ」なのか、「休養・回復を最優先すべきフェーズ」なのかを考えるための材料です。 判断に迷ったときに、立ち止まるための材料として使ってくれれば幸いです。 このチェック… 続きはこちら≫

  • こんな時はSOVTですらやったらダメ!

    炎症・浮腫があると、なぜSOVTの効果を感じにくくなるのか 第1話SOVTで出来る事と出来ない事を考えてみよう!では、SOVT(Semi-Occluded Vocal Tract)は声帯の振動そのものを直接改善する”練習”ではなく、声帯が無理な条件で振動しなくても済む環境を作るための手法であるという整理をしました。 SOVTは機能的な問題(技術を含む)には効果を発揮しやすい一方で、炎症や浮腫がある状態では効果を感じにくくなるケースがある、という点にも触れました。 第2話では、なぜ炎症や浮腫があるとSOVTが効きにくくなるのかを、声帯振動の「開始」と「維持」という視点から、もう一段踏み込んで整理していきます。 炎症・浮腫がある声帯では、まず構造的条件が変化する 炎症や浮腫がある声帯では、まず声帯そのものの構造条件が変化します。具体的には、次のような変化が起こります。 ・声帯の質量が増加する ・粘膜が厚くなり、動きが鈍くなる ・粘膜波の伝播効率が低下する ・振動が均一になりにくくなる これらはすべて、声帯という楽器そのものが「重く」… 続きはこちら≫

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