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音域の本当の見方 — VRPが教える“使える声
- 2025.08.11
- ボイストレーナー育成 ミックスボイス 声の健康法 歌手のための音声学
ブログ「オーディションでの音域の欄。あなたはどう書く?」が大変好評でしたので、今回はさらに専門性を高めた視点からお話しします。 テーマは「VRP(Voice Range Profile)」 単なる音域が「ここから、ここまで」では見えてこない、本当に使える声の評価方法について解説します。 オーディションの音域欄、本当に意味がある? 多くのオーディション用紙には「音域」の記入欄があります。 例:地声はG3〜E5、裏声は…といった具合です。 しかし、この数字だけでその人の歌唱力や適性を正確に判断できるでしょうか? 音楽ジャンル(クラシックかCCMか)、メロディのパターン、テッシトゥーラ(楽曲中でよく使う音域)、発音や歌詞の母音、声質の方向性など、影響する要素は非常に多岐にわたります。 そのため、単に「地声でどこまで出る」「裏声でどこまで出る」と書くだけでは、本当の音域は見えてきません。 賭けても良いですが、審査員はこの欄を大した指標にならない事も分かっていると思います。(笑) 現実的な対応(少しだけ皮肉を込めて) とはいえ、応募用紙に空欄は許され… 続きはこちら≫
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ボーカルエクササイズは単なるウォーミングアップ?
- 2024.12.23
- ボイストレーナーのお仕事 ボイストレーナー育成 ミックスボイス
ボーカルエクササイズはなぜ重要なのか? ボーカルエクササイズ、具体的に音階を使ったエクササイズはなぜ必要なのかを理解していますか? 音階を使った発声練習を単なるウォーミングアップと考えているボイストレーナーも少なくありませんが、桜田ヒロキはどのような観点でボーカルエクササイズを行っているのかを解説します。 ウォーミングアップのためだけと考えていないですか? ボーカルエクササイズにはウォーミングアップという側面もあります。 ただ、それには ①歌声の評価法の理解 ②エクササイズの特性の理解 ③エクササイズに対して、その声がどのように反応するかの理解 を熟知しておく必要があります。 ライブやレコーディング前にウォーミングアップを任されることがありますが、それはクライアントとの関係性や、その声とエクササイズに対するリアクションをお互いに熟知しておくことが前提条件になります。 極端な話ですが、初対面のクライアントのレコーディングやライブと言う状況では、どのように声が反応するのか確信が持てずあまりお力になれない可能性があると言う事です。 問題の切り分け、… 続きはこちら≫