歌手のための音声学一覧

  • 息と声って何が違うの?

    「もっと強く息を吐いて!」 「もっとお腹から息を吐いて!」 こんな言葉はボイストレーニングの世界では良く聞く言葉ですね。 あれ?強い息?速い息が強い声を作るの? 高い声を作るの? 息と声って何が違うのだろう? 意外と明確に答えづらいかもしれないですね。 そこで今回は、息と声と言う物理現象の違いについて説明しようと思います。 声(音)は「空気の波」 息は「空気の移動」 声と息の違いは単純に物値現象の違いで、 声(音)は空気が波上に移動する事。 息(風)は空気そのものが移動する事です。 こちらの図を見てみましょう。 1つ1つの点が空気の粒子とすると波が右側に移動しているのが見えると思います。 しかし、点のひとつ、赤い点をよ〜〜く目を凝らしてみて下さい。 その場で左右に揺れているけど右に向かって移動はしていないのがわかるでしょうか? これが音の現象の特徴です。 息は「空気の移動」 では息はどうでしょう? 息の場合は、先ほどの図で言うと「点そのものが右に移動する事」と言えます。 (図がなくてごめんなさい・・・!… 続きはこちら≫

  • 解剖学的に観る声帯の運動パターンとボイストレーニングへの応用

    桜田ヒロキのレッスンではファルセットの練習を多く使いますが、「それってなんで?っ」て思った事はありませんか? 実はそれには科学的、解剖学的な理由があります。 今日は「ファルセットがなんでボイストレーニングに重要なの?」について解説しようと思います! 声帯構造について 声帯は5層の構造によって構成されています。 上皮 epithelium 浅層(粘膜固有層) Superficial lamina propria 中間層(粘膜固有層) Intermediate lamina propria 深層(粘膜固有層) Deep lamina propria 筋肉層  Muscularis 上皮・浅層はゼリー状の粘膜で出来ているそうです。 中間層はエラスチンと言う素材で出来ています。弾力性に優れ、皮膚や血管に含まれているタンパク質です。 深層はコラーゲンで出来ています。靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質で、これまた弾力性に優れ密度が高ければ強い衝撃にも絶える事が出来ます。 「カバー・ボディ」の2層構造と「粘膜・靱帯・筋肉」の3層構造論があ… 続きはこちら≫

  • 発声において重要な筋肉の動きを理解しよう!

    歌を歌うのに超重要な筋肉、 甲状披裂筋(TA)と輪状甲状筋(CT)をはじめとする喉頭の運動を動画で解説している動画を見つけました。 詳しい解説をつけてお話をしていこうと思います。 動画を観ながら解説します ● Thyroid muscle(甲状舌骨筋) - 筋肉のアクションについて 喉頭を引き上げる 舌骨を引き下げる (0:08 ~ 0:20) ● Crycothyroid muscle(輪状甲状筋) - 声帯に張りを作る (0:20 ~ 0:35) ※輪状甲状筋は速筋と遅筋がおよそ半分ずつと言われています。 ● Thyro-arytenoid muscle (甲状披裂筋) Vocal Muscle(声帯筋) - 収縮筋として機能 (0:35 ~ 0:45) ※甲状披裂筋は速筋優勢と言われています。 ● Internal thyro-arytenoid(内側甲状披裂筋) Vocal Muscle(声帯筋) - 収縮筋として機能 (0:47 ~ 0:54) ● Ary-epiglottic Mus… 続きはこちら≫

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