- 2023.10.11
- ボイストレーナーのお仕事
桜田のレッスンは無料体験レッスンは実施していないため、知人の紹介などから希に「レッスンではなく、相談を受けてほしい」と言う依頼をされる事があります。
原則としてボイストレーニングや歌唱指導について「相談」として無料での提供はお断りする事にしています。
ボイストレーニングを口頭で説明するほど無意味な事はないから
過去に何度か知人の紹介で「相談」と言う名目で時間をお作りした事はありますが、お困りの事を話しとして聞いても、お互い「仮説」を話す事になるので「これほど不毛な時間はないな」と感じた事があります。
「じゃあ、歌ってごらん」と提案し具体案を提案した場合、それは相談ではなくレッスンになってしまうので、提案する事は出来ません。
声を聴いて、トレーニングを提案すれば15分程度でお互い明確になる事を、「仮にこうである場合、こういう提案をする事があります。」
と言う説明では結果的に
「なんか説明なボイストレーナーだな」と思われてしまう事はボイストレーナー自身にとって損以外の何物でもありません。
このような提案をする事自体がプロフェッショナルとして無責任な行動になるから、個人の歌や声の問題を仮説で話す事はするべきではないと考えます。
仮に「相談」でもプロフェッショナルとしてお話をうけるから
仮にお話を伺って、何か提案をした場合、プロフェッショナルとしての意見を述べる事になります。
そこには責任が生じてくるからです。
あまりお金の話はしたくありませんが、桜田は2023年度だけでトレーニングや、授業、学会に支払った学費は200万円以上支払っています。
ボイストレーナーになる前から積み重ねた知識や経験は冗談抜きで、一軒家を数軒買えるくらい投資してきています。
そして何より、僕を信じて現在、料金を支払って通ってくださっているクライアント様に申し訳のない事をしてしまう事になります。
希に相談を引き受ける事もあります
相談を引き受けるケースとして、
・プロダクションからプロジェクトの企画の説明を受け、トレーニングを検討する場合。
・グループなどの場合、プロダクションやディレクター、プロデューサーから「ここが困っているから改善したい」と言った説明を受ける場合。
等はあります。
わかりやすく言えば「自分の声のここが困っている」はNGの場合が多く、アーティスト以外の第三者からの場合は引き受ける場合もあると言う感じでしょうか。。。
この記事を書いた人

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米国Speech Level Singingにてアジア圏最高位レベル3.5(最高レベル5)を取得。2008〜2013年は教育管理ディレクターとして北アジアを統括。日本人唯一のインストラクターとしてデイブ・ストラウド氏(元SLS CEO)主宰のロサンゼルス合宿に抜擢。韓国ソウルやプサンでもセミナーを開催し、国際的に活動。
科学的根拠を重視し、英国Voice Care Centreでボーカルマッサージライセンスを取得。2022–2024年にニューヨーク大学Certificate in Vocology修了、Vocologistの資格を取得。
日本では「ハリウッド式ボイストレーニング」を提唱。科学と現場経験を融合させた独自メソッド。年間2,500回以上、延べ40,000回超のレッスン実績。指導した声は2,000名以上。
倖田來未、EXILE TRIBE、w-inds.などの全国ツアー帯同。舞台『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』主演・岩本照のトレーニング担当。
歌手の発声障害からの復帰支援。医療専門家との連携による、健康と芸術性を両立させるトレーニング。
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