歌う際に地声が出なくなってきた!?やるべきことや原因を紹介

「歌う時に、地声が出なくなってしまう!」そんな経験はありませんか?

症状としては、徐々に(日に日に)声がつまるように感じる事があり、
歌ってみると裏声は出るけど、地声が上手に出せず、ひっくり返ってしまう、声が掠れてしまうと言う事が多く、
「気がつけば、以前と比べて弱々しい声しかでなくなってしまった」と言われます。

声、特に地声が上手に出なくなると不安に思われるでしょう。
今回は、地声が出なくなった場合にやるべきことや原因と思われているケースを紹介していきます。

突然地声が出なくなったら

まずは、病院の「音声外来」に相談をしましょう。

音声外来というと、聞き慣れない方もいるかもしれません。
音声外来は声の専門医。声が出ない、特に地声が出ない場合は耳鼻科ではなく音声外来をおすすめします。

地域によっては音声外来がお近くにない場合もあるかもしれません。
しかし、声のトラブルに関しては音声外来の専門医しか診断できないケースも存在しますので、地声の発声トラブルは少し遠くなってしまっても音声外来に相談することをおすすめします。
まずはお近くの音声外来に診察を依頼して下さい。
「地域名 音声外来」
で検索をかけてみましょう。

地声が出なくなる原因と思われるケース

地声がでなくなった場合、原因と思われるケースがいくつかありますので紹介していきます。
ケースによって専門医や言語聴覚士に診てもらうべきか、ボイストレーニングで改善できるのかも見ていきましょう。

ジストニア系の病気

自分の意志では制御できない筋肉の収縮が起こるのがジストニア系の病気の特徴です。
声帯の筋肉がけいれんを起こしてしまう「痙攣性発声障害」もジストニア系の病気のひとつと言われています。

ジストニア系の病気は、専門医と言語聴覚士による治療が必要です。

声帯の術後の不具合

声帯の手術後、長く発声をしない状態が続くと声帯を動かしづらくなる状態になります。
声帯の運動性が原因なので、声帯を動かすトレーニングが必要です。

まずは専門医と発声トレーニングを行い、その後言語聴覚士に引き継がれます。
通常の発声はできる状態で、歌唱時だけ出にくいという場合はボイストレーニングでも良いでしょう。

心因性による発声トラブル

強いストレスを受けた場合、心因性の発声トラブルが現れることがあります。
原因が心因性の場合は、まずは心療内科などでメンタルのケアを行うのが一般的です。

メンタルと発声が密接に関係しています。
歌を歌うことでストレス軽減されることもあるので、ボイストレーニングも有効です。

機能性発声障害

機能性発声障害は、声帯やその周りの筋肉の使い方に癖があり、声を出しづらくなってしまった状態のことです。

機能性発声障害は「声の出し方」に原因があるため、主に言語聴覚士がボイスセラピーを行うことが多いです。
しかし「話し声は大きな異常はない」と言う医師の診断があり、歌唱時のみに感じる機能性発声障害の場合はボイストレーニングが適していると言えます。

余談にはなりますが、音声医学の第一人者、京都大学名誉教授の一色信彦先生は機能性発声障害と診断する事について、こんな事を述べています。

(機能的音声障害とは)「見えないのでわかりません、説明がつきません」と言うかわりに
「これは機能的なもの、いわば癖で癖(発声法)を直すしかありません」と言います。
機能的という言葉がくせ者で「はっきりは見えません」と言う意味で本当に機能的と言う証拠があって言っているのではない事が多いのです。」

さらには
「(原因が)わからない場合に機能的と言う言葉を使ってなんとなく納得してきた(させてきた)面があります。機能的という言葉はゴミ箱用語だと言った人がいます。医者には厳しい言葉ではありますが、一面の真理をついています。」
(声の不思議 診察室からのアプローチ 一色信彦先生著)

一色先生のこのお話しからすると、きちんとした知見と経験をもっているボイストレーナーであれば、歌唱時における声の出しにくさを改善出来る可能性があると考えられます。

機能性発声障害に対するボイストレーニングでできること

一般的に機能性発声障害は他の発声トラブルと比べて原因が特定しづらいとも言われていますが、だからこそボイストレーニングでできることがあります。

歌唱時における機能性発声障害を発症される方は、長年歌を歌ってきた歌手に多くみられます

歌手は自分のコンディションに関わらず、歌を歌い続けなければいけない職業。
そのため自分でも気づかないうちに少しずつ声の出し方に癖がついてしまい、声が出しづらくなるということが起こりやすいのです。

桜田ヒロキのボイストレーニングでは、1人1人の声の使い方を見ながら癖を直すトレーニングを行います。

失ってしまった自分の声を取り戻すサポートをすることもボイストレーナーの大事な仕事のひとつだと僕は思っています。

歌い声を「取り戻すボイストレーニング」ボーカルRe-Balanceはこちら

この記事を書いた人

桜田ヒロキ
桜田ヒロキ
セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター日本人最高位レベル3.5(2008年1月〜2013年12月)
米Vocology In Practice認定インストラクター

アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間およそ3000レッスン(のべレッスン数は裕に30000回を超える)を行う超人気ボイストレーナー。
アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中。

所属・参加学会
Speech Level Singing international
Vocology in Practice
International Voice Teacher Of Mix
The Fall Voice Conference
Singing Voice Science Workshop